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理想を押しつける母親 - 渡部田鶴子の婚活ノート -

良き理解者になって

2010年12月11日 長野市民新聞掲載

 40歳までには絶対結婚したいと願っていた男性Sさんは、交際が2年越しの恋人からOKが出て大喜び。中堅企業の営業マンを15年、今の給料では家庭を持つには自信がなく、なかなか結婚に踏み切れずにいた。彼女の37歳の誕生日がタイムリミットと考え、美しいモミジの湖畔でドラマチックにプロポーズしたところ、期待通りの結果になったのだった。
 ところが、ずっと専業主婦だったSさんの70歳の母は「長男のあなたの相手は、家を守らなければならない」と、2世帯住宅に建て直して準備万端。当然、同居して子育ては一番の仕事、外にばかり出たがる娘は選んではならない―と注文を付けられていた。
 Sさんは、母の言いなりのマザコンと思われるのを恐れて彼女にはそのことを言い出せずにいたが、将来を語り合ううち、彼女はできるだけ仕事を続け、互いに協力して子供も育てたい―と仕事と家庭の両立を望んでいることが分かった。しっかりた彼女なら母の希望に沿ってやり抜くだろうと、今は思っている。
 それぞれの家庭や個人の事情、考え方で家庭のあり方はさまざまだが、夫は外で働き妻子を養い、妻は専業主婦に、という姿は消えつつある。母の時代の考え方のままでは、あまりにも家庭や結婚の現状から目をそらしたことになり、結局、息子夫婦と親が断絶して「冷戦」状態になることにもなりかねない。
 狭くてもよい、気楽なアパート生活を望み、家賃ぐらい私が稼ぐという女性なら、頼もしい限り。親が同居するのなら、私は全面応援するから頑張ってと共働きを歓迎して彼女の良き理解者に回り、何でも手伝う気持ちになれば自分の明るい老後にもつながるというものだろう。
 男も女も共に働く結婚の現状を見れば、息子には「男子厨房に入らず」ではなく、どんなときも困らぬよう台所仕事も子供のころからなじませておくことが大事。息子の将来の幸せを考えれば、家事のスキルを習慣付けることも子育ての一項に入れておく必要がある。母親の責任とも思えるのだ。
 また、親の余計な一言で水を差し、すべてぶち壊してしまえば子供は生涯独身で過ごすことにもなりかねない。親の世代の妙なプライドにこだわらず、若い夫婦が協力して暮らしていけるよう考えたい。