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離婚で自由-寂しさ - 渡部田鶴子の婚活ノート -

過去振り返らず前へ

2010年5月8日 長野市民新聞掲載

 「長い休みは大嫌い。皆、ゴールデンウィークで楽しそうだけど、私は連休なんていらない。うれしくないの」。T子さんは「一人ぽつんといるのは寂しくて・・・」と弱々しく言う。平日は仕事で救われているけれど、暗いアパートの明かりをつけると、どっと寂しさが押し寄せてくる。でも、また明日があるからとテレビをつけっ放しにして、猫と夜を過ごす。
 離婚して10年、やっと自由を手に入れたものの、最近のこの寂しさは何だろう。
 40半ばの彼女は、このところ頻繁に訪ねて来てはいっときのお茶で落ち着くと、元気が出たと帰っていく。あのとき我慢していたなら、子供が生まれていたかもしれない。「今ごろはあの親子連れと同じかな」と、擦れ違う親子に目が行く。今になっては悔しいばかり。
 彼女は、結婚が遅れると「売れ残ったクリスマスケーキ」などと言われる年代で、母や姉たちがあちこち頼みあるいた結果、親せき筋からの縁談でやっと決まった。数ヶ月のうちに急がされるまま嫁いだが、聞いた話とは大違い。夫側の母子のみの結束が強く、居心地の悪い毎日。夫は地味で世間とも交流を持たず、会社と家を往復するのみ。母子べったりのマザコン型の家庭に、自分は異分子のような位置にいた。
 耐えられなくなった結果、ついに家を出ることに。すると身内も訳も聞かず「我慢もせずに戻されて来た」と言い、理解もしてもらえず「バツイチ」は恥とばかりに出入り禁止の扱いを受けた。7人もの兄妹の真ん中で普通に育ち、平和に見えたのに、いざとなると皆知らん顔だった。近所に住む2人の姉とも気楽に付き合ってもらえない
 思えばつい最近まで、山村ではこんな様子だったという。家を仕切る兄夫婦の考えひとつだが、両親の告別式も知らせてもらえず、しばらくしてスーパーで会った村の人にお悔やみを言われ、その場で泣き崩れたという話もあるという。それほど離婚への無理解は根深く、信じられないほどである
 ここ10年の傾向を見ると、離婚には個々の事情があり、それを世間が認め、堂々と次のステップに向かうことを応援する風潮もあり、喜ばしいと思う。
 T子さんはそんな苦しい結婚に踏み込んでしまった自分が悔しくて、もうこりごりと思い続けていたのに、最近になって明るい人生を願ってしみじみと相談してくるのです。もう昔のことはリセットし、トラウマから早く抜け出て、青春をしよう。もう十分の時が過ぎた。人生これから、気を取り直してよい出会いをしよう。1人で悩んでいないで