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“お母さん”の相談急増 - 渡部田鶴子の婚活ノート -

子離れで自分の幸を

2010年4月10日 長野市民新聞掲載

 進学、就職などが決まる希望の4月は毎年特に“お母さん”である女性ご自身の相談が目立って増えます。離婚、死別などで母子世帯となり、母の手で育てた子の将来に見通しがつくと、ほっと肩の荷が軽くなり、「さぁ、今度はぼちぼち自分のことを」という心境になるのは良く分かります。
 かくして、中高年専門の当所の電話が鳴ることに。一生懸命育て上げた子が巣立ったら“空(から)の巣症候群”に陥り、虚脱状態になってしまった―というお母さんはまず見当たりません。仕事と子育てを両立させ、常に一線で頑張ってきた女性は、次のステップを前向きに考え積極的です。
 離別で小さな息子を育ててきたAさんが訪ねてくれました。あのとき小学校4年生だった色白の坊やが、一浪の末めでたく県外の希望大学に合格したとのこと。当時のカードには、お母さんのスカートをしっかりつかんで行儀よく並んだスナップ写真も保管されており、希望欄には「坊やと一緒に遊んでくれるやさしいお父さんがほしい。ファミリーでドライブに行く友人がうらやましい…」と記入されています。厚い夏休みの午後のことだったと、思い出しました。
 Aさんは間もなく実父が亡くなり実家に戻ると、母も病弱となって入退院が続き、その間息子は中学、高校の大事な時期に入りました。母をみとり、息子の合格をやっと手にするまで再婚の機会もなく10年たっていた訳です。
 大きな山を越えた今、息子の4年後の就職が心配で苦労は続くものの、自分は一息入れて英気を養おう。明日から食事も1人で―と考えたら、急に寂しくなった。そして子離れの時は今だと気が付いたのです
 しかし、その一方でパート生活の今を考えると、大学に通う県外の息子の下宿に同居して働き、少しでも経済的負担を減らすことも大事なことのように思えるのです。「自分の人生を考えるのは、息子が卒業して就職してからでも遅くはない」という考えにも傾くAさんなのです。
 仮にチャンスがあったとしても、逆に妻と死別した男性の場合は、娘と母親の結び付きが強いケースも多く、父親が再婚や見合いの動きに出ると娘が「亡くなったお母さんがかわいそうだ」と強く反発することもあります。さまざまなケース、悩みをはらむ出会いなのです。
 「遅ればせの青春を」と話す50歳のAさんの横顔は若々しい。迷いはあるものの、早く良きパートナーのご紹介をと話して、送り出すのでした。