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私のお見合いノートから - 渡部田鶴子の婚活ノート -

親類の世話“敬遠で”

2009年12月26日 長野市民新聞掲載

 兼業農家の娘A子さんは、養子を迎えなければいけないと悩んでいました。思うようにならず、私でなければ妹に養子を取ってもらう手があると、妹と一緒に養子探しを進めました。しかし難しく婚活は決まりません。
 だいたい長男、長女、一人っ子時代なのに次・三男をと望むことが自体が無理。悩みは続きました。
 2人とも、長男の養子との同居は絶対に嫌だとのこと。それは母の苦労をずっと見て育ったからでした。実家の盆休み、正月休みなど長い休みは親類が押し掛けて、まるで民宿のようなにぎやかさになる。母はいっときも座れないほどの忙しさ。やってきた2家族は長々と逗留(とうりゅう)し、上げ膳、据え膳。借り集めたビデオなどをのんきに鑑賞し、ゴロゴロと休暇を楽しむのが恒例で、母はまさにコマネズミでした。
 子供時代の姉妹はそんなとき、いとこたちに気を使い、落ち着かない休みだった思い出しかない。座敷にごちそうを運んだり、後片付けが二人の仕事でした。母は実家に久しぶりに帰省中の兄や妹たちにも会いに行けませんでした。母にとって正月とは何だったのでしょうか。
 そして夏は、ほぼ一人で苦労して作った米や野菜を親類の車に満載、土産として持たせていました。子供心にも本当に母がかわいそうに思ったものです。
 そして身内の娘たちをちやほやする祖母の態度は、毎日世話になっている嫁をないがしろにするものだと許せない思いでした。長男の嫁の割の悪さ、大変さが身にしみるばかり。姉妹は何よりも優しい気楽なお相手、そして長男ではない人を探しました。
 今の時代、実家は安上がりな“民宿”であってはならず、兄嫁さんの立場を理解し、よき協力者であってほしい。義姉(おねえ)さん、いつもありがとう。私たちやるから、今日はゆっくり休んで、というぐらいの気持ちがほしいもの。祖母をはじめ、周りの人たちが早く気が付いてこそ、円満にいくと思うのです。
 世のお母さん方は、長男には従順なお嫁さんを、そしてできたら同居をと考えます。一方で自分の娘は気楽な所へ嫁がせたいと希望します。が、思いやりや優しさを原点に考えない限り、皆が幸せになるのは難しい。意識改革が必要なのだと強く思うのです。