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私のお見合いノートから - がんばれ中高年 -

第12回 男性の結婚難 -女性も、心を尊重する温かさ持って-

1996年3月23日 信濃毎日新聞全県版掲載

 春近く淡雪の朝、白髪の男性がたずねて来て「分かりますか?」と明るくあいさつされた。
 「ん?随分おきれいすね。絹糸のように真っ白!」「あのころから一気に白くなって。実は染めてたんですよ。最近自然にまかせたらこの通り十歳も老けてみられて」「あっ、あの時の確かAさんですね。あのころは本当に大変でしたよね、何年ぶりでしょう、今どちらに?」「もう梅が満開の南信のB地に落ち着きましたよ。温暖で人情豊か、とても住みよいところです。寿命がきてた古屋を処分して。それにしても北の端、長野はさすが寒いですねェー」などと保存カードを抜き出して昔を懐かしんだ。  当時のAさんは働き盛りの単身赴任。五十歳前だった。タマの帰宅は楽しかった。それ故か、奥さんは胃の不調をついに言い出せぬまま、いよいよになっての検査結果は最悪状態で、半年後には残念ながら帰らぬ人となってしまった。
 駆けつけた七十半ばのおばあちゃんも心労で倒れ後を追うように逝ってしまい、悲劇のダブルパンチで困り果てたのは言うまでもない。長女は入試勉強と主婦業の大変なハードルを気丈に乗り切った。  一周忌を過ぎたころ、三人の方と次々お会いした。その中の一人で、「子供のない私だけど、将来は孫たちに囲まれた人生を」と強く望んだのが今の奥さん。子供好きは一年生だった坊やに通じなつかれた。
 まわりも喜んで大賛成。正式にファミリーとなり、その後も二度引っ越しがありよく支えてくれ今日の定年まで頑張れた。
 早いものであれから十三年もたった。「息子も会社員になり、娘は希望の保母を数年やり今、三人目のお産で女房は子守に行っているんですよ」「良かったですね、皆さんお幸せになれて…」
 昨日は、雪をかき分けて山のお墓の亡き妻にも報告を済まされたそうだ。今日は午後から退社式とのこと。退職記念の旅行券でフルムーンプランを練っている由。良かった、これからこそ本当のお幸せをかみしめてほしい。
 さて、あのころとはすっかり様変わりした昨今の再婚事情。女性上位が目立つ。"老親パス、子供は成人で別居なら考えても良いかなァー、でもできるだけ子供もパス、堅いお勤めの町の人、持ち家は絶対条件で、転勤族はシンドイのでパス…"。ではすべてクリアしてフィーリングの合うという相手はいったいどのくらいいるものか。
 ドライに条件を並べることよりも、もっと内面を見、取りまく人々の心を尊重する温かさが必要ではないだろうか。それがやがてあなたの幸せにはね返る。そして中高年男性の結婚難の解消につながると信じてやまない。