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私のお見合いノートから - がんばれ中高年 -

第5回 熟年離婚 -夫に夢託せず 妻たちの三下り半-

1996年2月3日 信濃毎日新聞全県版掲載

 近々定年のAさんはこれからの生活設計を楽しみに考えていた矢先、突然妻から離婚話を持ち出され仰天した。どう考えても心当たりはない。何が不満なのか?いまだに不明だと頭を抱えるのだ。  日曜日はゴルフ、接待だ、コンペだ…と。そうだゴルフ三昧(ざんまい)で「日曜ゴルフウイドー」にさせておいたからか?それとも、妻の実家の法事も、大変だった台風で落下のリンゴの片づけにも仕事を理由に行かなかったからか…私の実家のことには無関心で冷たいと怒っていたことがあった…。
 これからはゴルフもつき合いも全部なくなるというのにと、うろたえるばかり。だが妻は、計画通りと思える手順で、さっさと娘夫婦の新築した家に出て行った。
 ずっと働きながら子育てにも、家事分担もほとんどせず三十年、まさかよく聞く熟年離婚の"ヒーロー"になるとは。彼女はせっせと働き、娘の新築に大金を渡し座る場所をしっかりキープ、何と女の賢さよ!
 統計でも銀婚式前後の長年連れ添った夫婦の破局は急カーブで増えているようだ。「定年」と「子供の巣立ち」を節目にそれぞれの道を歩み出す熟年夫婦の姿を浮きぼりにしているようだ。ぬれ落ち葉とか、わしも族の夫の将来に夢を失った妻たちからの三下り半がパターンのようだ。
 最近は離婚が恥でもマイナスイメージでもない傾向で、前向きに第二の人生に向かってスタートを切る人が増えていると感じる。子育て中は経済的心配もあり、一段落した時点を見極めて、いっきに踏み切る勇気。母は子を援軍につけて、自信を持って決断するのだ。
 妻たちは子育てをしながら、ひそかに「この先の自分の生き方探し」を始め、準備を怠らない。「輝いて生きる方法」を見つけているのだ。今になって妻の言い分は腑(ふ)に落ちぬと追っかけても始まらない。仕事ばかりを最優先に、家の中は今、どんななのかも無関心で過ごしたツケが、ここへ来て命とりになってしまったと反省しきりのAさんもお気の毒の限りだが、妻の離婚願望が固すぎて、お手上げ状態だった。「この先あなたといても楽しくなさそう」と言われて、ジ・エンド。
 人生八十年は結婚生活五十年のロングラン。気の利いた便利な相棒、ぐらいにしか思ってないで、相手の本当の気持ちを知り合う努力が、まさに大事なことと切に思うのだ。