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私のお見合いノートから - がんばれ中高年 -

第3回 お正月の出会い -縁起がよいと元旦からでも-

1996年1月20日 信濃毎日新聞全県版掲載

 お正月の三が日に七組のお見合いがあった。そのうち五組が熟年の方々。毎年縁起がよいと元旦からでもセットされる。
 今年のスタートは初婚組。続いて熟年のCさんたち。Cさんは第一希望の日時を相手にOKしてもらえ、「幸先よい」と、もう決まったも同然の雰囲気。資料交換の時点ですっかり気に入ってしまい、新年になるのを千秋の思いで待ちつつ、デートコースなどを聞かせてくれた。
 お見合いの後は駅前のホテルで昼食。メニューも調べ、ゆめゆめ準備は怠らない。善光寺まではそぞろ歩きで初もうで。道々身の上話をし合うつもり。スナップ写真も撮りたいのでポケットカメラも持参する。Cさんは六十そこそこの会社員。あっけなく奥さんを亡くされ五年ほどたつ。
 いよいよ当日、あいさつがすむと、「今朝は神棚にも仏壇にも十分拝んできたんだ」と一段と若やいで上機嫌。お正月はいつもは遠方の子供宅に出向くのに、「今年はちょっと行けないよ」と電話したら、風邪でも引いたのかと心配されちゃったが、この通りまだまだだれにも負けない若さだと笑わせる。
 子供たちは、「お父さん、いい人探しなよ」としきりに言ってくるのでこっそりお見合いしてびっくりさせるんだそうで、彼はこのご縁にかけて真剣なのだ。
 最近はとまどう親たちを勇気づける子供たちが目立つ。だれか気の合う人がそばに居てくれたら安心だから。
 Cさんのお相手は三歳下の会社員。「娘が暮れからスキーで、一人で年越ししたんですよ」「それはそれは、一人で紅白見たって面白くなかったでしょうねェー」なんてなごやかな会話が続き、ずいぶん息が合いそう。このお二人はきっと決まるだろうと予感する。善光寺へも穏やかなお天気で、本当に良かったと思いながら送り出すのだった。
 熟年の再婚はとかく世間の目を気にし、自分も年がいもなく、という心のブレーキをかけて、また、子供たちの反応やら、ぶつかる壁を考えつい消極的になってしまう。自分の人生の可能性をやたらつまらなくしてしまっている方が多いと見受けるが、もっとおおらかに考えたらどうだろう。
 年齢とともに世間を狭める先細り人生より、むしろ広げる努力をしたならばこれこそ健康の秘けつ、若返り方法ではないだろうか。何とかもろもろの事をクリアして、老後も楽しみたいものだ。
 特に離れて住む親子の問題は悩みの種。現役中はまだしも、子供に引き取られて見知らぬ土地で孤独に余生を送らずともよいよう、早めに第二の伴りょを見つけるなどの準備は大事ではないだろうか。